びるびるラビュリンススペシャルver.2023.07
もくじ
0.ご挨拶
1.レシピ
2.主要カード
3.構築コンセプト
4.採用カード
5.新弾AGOV後の構築
6.最後に
0.ご挨拶
こんにちは
びるびる太です。
(Twitter:びるびる太 (@Build_Builder01) / Twitter )
2年ぶりにこの遊戯王ブログ
「びるびる太のビルドアップ備忘録」
で筆を執ります。
駄文長文お目汚しをば。
今回は2023年7月環境を戦う「ラビュリンス」
について、自分の構築や考えを記して行こうと思います。
最近のCSではラビュリンスを使用し、
6/3 わよCS 5-2 優勝
7/5 ネクストプレイ杯 6-2 準優勝
7/16 つりおCSグランドファイナル 6-1 優勝
といった好戦績を残せました。
それぞれ毛色の異なる構築ですが、
中でもシリーズCS優勝者のみが招待された大会
7/16 つりおCSグランドファイナルでの構築は7/5 ネクストプレイ杯の構築を下地にかなりの完成度に至る事ができたのではないかと考えます。
いわゆる賢者とされる少々尖った構築、プランですが、もし参考になれば幸いです。
1.レシピ
- 6/3 わよCS 優勝時
(魔サイジャック型)
- 7/5 ネクストプレイ杯準優勝時
(リゾネーター採用型試作機)
- 7/16 つりおCSグランドファイナル優勝時
(リゾネーター正規実用・能力吸収石採用型)
以上3レシピが、最近のCSで自分が使用した構築になります。
それぞれかなり構築が異なるので、先に全ての構築に共通する主要カードから触れていきたいと思います。
2.主要カード
本命の構築コンセプトに入る前に簡単に主要カードを紹介。ラビュリンスの基本が頭に入っている方は読み飛ばしても問題ないと思います。
- 白銀の城のラビュリンス
このデッキの中核を担うモンスターです。
人によって呼び方に差異が見られますが、個人的には「白銀(しろがね)」と呼んでいます。
自身を特殊召喚する展開効果こそ持ちませんが、後述する「ビッグウェルカム・ラビュリンス」によって容易に場に出力され、ラビュリンステーマ内共通の
「自分の通常罠の効果によってモンスターがフィールドを離れた場合」の効果
(以下「ボーナス効果」)
は対象を取らず手札まで範囲にできる破壊効果です。
墓地の通常罠を再セットする起動効果と併せ、常にアドバンテージを獲得しながら相手の展開に睨みを効かせます。
アドバンテージ獲得力に長けているとは言えないラビュリンスでは、このモンスターをいち早く戦線に送り出す事が一番の勝ち筋と考えています。
- ビッグウェルカム・ラビュリンス
このデッキのメインギミックとなる通常罠です。「白銀の城のラビュリンス」をこの1枚で完全に運用でき、墓地効果でもリソース回収、妨害をこなす事が出来る無駄のない設計です。2つの効果はどちらもラビュリンスのボーナス効果を誘発させるのに役立ち、見た目以上のバリューを誇ります。このカードを通せるか否かでゲームが決まると言っても過言ではありません。
- 白銀の城の竜飾灯&白銀の城の火吹炉
家具型というアーキタイプの語源となる中核カード。
俗に「家具」と呼ばれる下級。「ビッグウェルカム・ラビュリンス」のアクセスを増やしながら、そのままボーナス効果で後続となる循環リソースです。
①初動、後続のビッグとなる
②リンク値として扱う
③フリーチェーンで他カードのトリガーを引く
と、幅広い役割を持ち、
①②はもちろんのこと、自分は特に③に着目し、
後述する「宿神像ケルドウ」「剣神官ムドラ」「絶対王バック・ジャック」「タックルセイダー」「彼岸の悪鬼ファーファレル」「能力吸収石」のトリガーとして運用しました。詳しくは構築コンセプトの項目を参照。
この家具の存在によりラビュリンスは単に安定性を高めるに留まらず、「擬似誘発の多さ」を担保できるため、無理な展開やGツッパを咎められるデッキ単位の強みに繋がっています。
- 白銀の城の狂時計
上述の家具と強力なシナジーを形成するコンボパーツ。(これを含めて「家具」と呼ぶ場合もある)
罠デッキ特有のテンポロスを補う重要な役割を持ち、他家具と同様に循環リソースでもあります。
他の家具と組み合わせると先手/後手、自分/相手ターン問わず白銀の除去を叩き込む荒技が可能であり、これも「擬似誘発の多さ」に繋がります。
- 迷宮城の白銀姫
「レディ」と呼ばれるもう1種の最上級。
①非常に緩い召喚条件
②強固な耐性とステータス
③自由度の高い通常罠アクセス能力
3つの強みを持っていますが、諸事情から自分は今期①以外を信用していません。詳しくは後述。
- 白銀の城の召使い アリアンナ
テーマカード全体を網羅するサーチャーです。安定性を担保し、罠デッキにしては珍しく組み合わせ初動を持つコンボデッキらしい性質をも補完してくれる潤滑油。ドロー効果もテクい小技があり優秀。
3.構築コンセプト
詳細な採用カードを1枚1枚見ていく前に、3レシピの構築に至ったコンセプトをお話ししたいと思います。
自分は構築屋なので現場のプレイングや環境読みなどのスキルでは他プレイヤーに劣ります。構築で差を付けない事には勝ち上がれないプレイヤーなのでこの部分には心血を注ぎました。
何かの参考になれば幸いです。
3.1家具ジャック型
上述した6/3わよCS優勝時の構築です。
この構築のコンセプトは
後手0ターン目擬似誘発通常罠
です。
「魔サイの戦士」で「絶対王バック・ジャック」を嵩増しし、家具でフリーチェーンで手札から捨てることによってトップ3枚から通常罠を探してそのまま発動を狙います。
狙うのは主にピュアリィ、ティアラメンツ、烙印を狩る「次元障壁」、R-ACE、斬機、@イグニスターを封殺する「同契魔術」です。
その他、どのデッキにも丸く撃つことができる「ドラグマ・パニッシュメント」、それら有効な罠を相手に合わせて選択できる「トラップトリック」を採択しました。
この型はコンセプト上、デッキ内の通常罠の比率を高く設定しているので、レディの通常罠セット効果を狙っていけます。(相手の持つチェーンを挟むカードの数を先行で伏せる通常罠の数が上回る事を期待できるため)
そのため、レディと素ウェルカムをフルで投入する発想にも繋がっています。
総じて先行勝率に寄せつつ後手に家具ジャックでワンチャンを持たせられる構築と評価できるでしょう。
しかし、後攻で家具ジャックコンボを決められなかった場合、大量の通常罠を抱えてのゲームを強いられるため、引きムラに左右される少々イビツなプランニングと言わざるを得ませんでした。
環境を制するパワーがある次元障壁や同契魔術のような必殺罠が存在し、かつ全対面に対しての必殺罠の種類が1〜2種類に留まる場合にのみ使える特殊構築だと思ってください。
こういったアプローチもあり得るよと。
3.2リゾネーター採用型試作機
7/5ネクストプレイ杯準優勝時の構築です。
コンセプトは
家具運用の安定化
です。
アニメーションクロニクル2023で登場した
ストラクチャーデッキ-王者の鼓動-で登場した
「ソウル・リゾネーター」
「ヴィジョン・リゾネーター」
「クリムゾン・ヘルガイア」
を試験運用した型です。
ラビュリンスが抱える大きな負け筋、ビッグにうらら。
これをケアできる期待の新人ロールバックを安定運用するために、ソウルリゾネーターを採用し、家具へのアクセスを増やしました。
家具へのアクセスを増やす行為は
①先行白銀ハンデスの安定化
②捨てられる側のカードの運用安定化
に繋がり、
「タックルセイダー」「彼岸の悪鬼ファーファレル」といったコスト運用前提のカードを採用できる強みを獲得しました。
タックルセイダーはピュアリィのマイフレンドやストリートをハッピーに妨害されることなく対処できる他、R-ACEのハイドラントを墓地へ送ることなく場に裏で磔にできるため、環境的に最適なカードでした。
名称ターン1も無いため、家具2種で捨てればGツッパへの強力な牽制になります。
ファーファレルも、タックルセイダーほどピンポイントには刺さりませんが、ソウルからサーチ可能な悪魔である事を活かし、1枚の採用で十分すぎる活躍をします。
特にビッグでアリアンナを出してソウルを戻し、アリアンナのボーナス効果追加処理で手札のソウルを再度出力、相手ターンにファーファレルをサーチして、ボーナス効果で戻った家具と共に任意タイミングの除去となる動きは完成された強みを誇ります。
こうしたコスト前提「擬似誘発」の採用を強気に行う事が出来るのも、家具運用安定化の副産物としての強みです。
本来の目的だったロールバックの運用も申し分なく、メインの負け筋と言っても過言ではないビッグに対するうららをケアするカードとしてはこの上ない働きをするという事が分かりました。
前回の家具ジャック型とは根本からして大きく異なる構築であるため、素ウェルカムの不採用やレディの1枚採用など基礎設計にも関わる違いがありますが、減らしたカードや不採用カードについては次項でまとめてご紹介できればと思います。
3.3リゾネーター正規実用・能力吸収石運用型
7/16 つりおCSグランドファイナル優勝時の構築です。
コンセプトは前項とほぼ同じく
家具運用の安定化
ですが、前レシピの課題点として「先行時の妨害数の不足」がありました。そのため加えて
先行勝率の補強
を主眼に置きました。
目玉はなんと言ってもこのカードです。
「能力吸収石」。
少々処理の難解なカードですので詳細は別途お調べください。
簡単に言えば限定的なスキルドレインです。
家具偏重型ラビュリンスが安定性の代償に失った妨害数を補うためには何らかの永続的妨害で相手のアドバンテージ獲得を阻害する事が不可欠であると考え、探していました。
見つけたのは自分のファンデッキ交流会用ストレージでした。(雷神鬼のファンデッキで使用しましたが、あまりに強力なので交流会用デッキからは抜けていました)
モンスターが効果を発動する度に魔石カウンターを置き、2つ貯まるとフィールドのモンスター効果を封じるこの永続罠は、フリーチェーンで発動できるモンスター効果と非常に相性が良く、ラビュリンスにおいては家具がその役割を担います。
相手のフィールドのモンスター効果の処理より先に家具を投げて魔石を2つ貯めてしまえば、処理時には無効、以降発動すら封じてしまいます。
手札や墓地の家具には干渉せず、またターン終了時には魔石は全て取り除かれるため、毎ターン自分の白銀でアドバンテージ差をつけていく動きは阻害しません。
ライフゲッターが少なく、永続で遅延しても数ターンのうちに解答を引かれがちなラビュリンスにおいて、この性質はガッチリ噛み合っていると言えます。
つりおCSグランドファイナルでは、このカードにより何本も先行勝利を獲得し、トーナメントでの神碑3連戦におけるメイン投入「闇のデッキ破壊ウイルス」と共にMVPカードでした。
4.採用カード
何度も同じレシピを失礼します。(レシピ参照の際いちいちスクロールしなくても済むようにしています。)
この構築を7/22新弾AGOV前の集大成と捉え、1枚1枚の採用理由を見ていきたいと思います。
4.1メインデッキ採用カード
- 家具3種
各3枚。
初動であり、後続リソースであり、展開/妨害手段。いずれもフル投入しています。
何よりもこのコンボパーツを揃えて0〜1ターン目にいち早くビッグで白銀を登場させるのが勝利への近道となります。
- 姫2種
各1枚。
白銀はピュアリィ・プリティメモリーでしまわれた場合、R-ACEプリベンターにひっくり返された場合、ビーステッドに除外された場合に2枚目が欲しくなるタイミングがありましたが、いずれも2枚目があったから試合結果が動く、という確証が得られず、流石に重いカードなので1枚に止めました。
レディは多くの方が複数積みしているカードですが、冒頭で述べた通り自分は今期のこのカードを
①非常に緩い召喚条件
でしか評価していません。
というのも、環境を席巻するピュアリィ、R-ACEが軒並みフリーチェーンの速攻魔法を有しており、相手ターンにレディのセット効果を使わせてもらえる公算が著しく低いからです。
耐性とステータスについても、守備表示で出る関係上タービュランスに抜かれる、コンセプト上通常罠を削っているため、トロイメアやアザレア、プリティで容易に耐性を剥がされるなど。信用できなかったという印象です。
基本的にアリアンナやビッグで必要な時にだけアクセスし、アンヘルやリンクに繋ぐ運用です。
- 白銀の城の召使いアリアンナ&ソウル・リゾネーター
各3枚。
家具の運用安定剤。
召喚権の被りも気になりますが、家具型が時計と家具の組み合わせで爆発的にテンポを取る性質上、それらを選択できるこのポジションは最大値用意したかったです。
- 白銀の城の召使いアリアーヌ(不採用)
今回の構築は可能な限り家具と誘発に寄せたため、通常罠の採用枚数が最小限になっています。
そのため、ただでさえ誘発受けが悪いアリアーヌは不採用としました。
一応、トランザクション・ロールバックの役割を増やすため、白銀への無効系誘発ケアのため採用する選択肢もありますが、レアケースだったため考慮外としました。
- 彼岸の悪鬼ファーファレル
先述した家具とセット運用の「擬似誘発」。
今回のコンセプトは先行勝率の補強なので、メインデッキには先行からギミックで触りに行けるファーファレル1枚のみを採用し、タックルセイダーをフル投入して後手の擬似誘発を増量するプランはサイドデッキから。
- 誘発
誘発はオーソドックスなもの3種9枚を選択。
ここは環境次第になるため何とも言えないですが、つりおCSグランドファイナル当時の環境は
ピュアリィ
R-ACE
ティアラメンツ
神碑
などが予想されました。
無限泡影に関しては通常罠であるためレディで伏せる選択肢になったりしますが、場が空でないと手札からの発動は出来ないため、家具で運用する擬似誘発の後には使えないなど注意が必要です。
- 強欲で金満な壺
3枚。
一般的なラビュリンスには当然のように採用されているカードですが、個人的には苦渋の選択で採用しました。
普通に考えれば撃つだけで+1アド稼げる引き得カードの評価がなぜ低かったのかと言えば、
①辿り着きたいカードの少なさ
(壺が壺として活躍できるシーンのシビアさ)
②うららを貰うカードとしての信用の置けなさ
が主なところでしょうか。
家具型のラビュリンスは罠デッキ特有のテンポロスを誘発(+擬似誘発)の数と家具で補っていく構成上、手札に存在して欲しいカードがタイミングを要求して来ます。
わかりやすい例を挙げれば、後手0ターン目で手札に存在する家具(誘発も同様)と、後手1ターン目壺で引き込んだ家具のバリューは天と地ほどの差が出てしまいます。
また、先行であれば概ね何を引いても有効かと思いきや(確かに後攻よりはだいぶマシですが)
相手プレイヤーのラビュリンスに対する理解度で反転するバリューを持ちます。
このデッキの生命線はビッグウェルカムです。
理解のあるプレイヤーならば、壺にうららを撃つよりもビッグに当てれば最低でもそのターンはデッキ単位で機能不全になり、アドバンテージ獲得力も大幅に落ちれば妨害や戦線の維持もままならず大分苦しい戦いを強いる事ができると分かっています。
そしてビッグ以外の妨害は壺の2ドローで引き込む事が期待できないほど細い事が多いです。
精々がピン挿しの次元障壁やドラグマパニッシュメントでしょう。(と、予想されるケースが多いです。)
以上の理由を以て自分は長らく強欲で金満な壺の採用には否定的でした。
逆になぜ採用に至ったのか。それは
①コンセプト先行勝率の補強
②コンセプト家具運用の安定化
③能力吸収石という辿り着くべきカード
です。今回は環境的にピュアリィ、R-ACEの先行展開を止めるのが困難であること(メイン後手の割り切り)、ピュアリィ相手の先手勝率が思わしくなかった事を受け、メイン先手を絶対に落とさないようなコンセプト設定が必要でした。
そのため、先行偏重カードである壺も採用圏内に入った形です。
そして決め手は③能力吸収石でした。
先述の「壺をスルーされてうららをビッグに集中されると厳しい」性質を、ビッグとは無関係に強力な妨害として機能する能力吸収石を用意する事で、壺にうららを撃たない裏目を用意した形になります。
この目論見は至極上手く働き、壺から手に入れた能力吸収石を前もって開き、ビッグを発動すればうららわらしを貰っても魔石が1貯まった状態から相手ターンがスタートします。
遅延に成功すればビッグの墓地効果で家具のボーナス効果を誘発し、再度ビッグにトライ出来ます。
- ビッグウェルカム・ラビュリンス&
ラビュリンス・セッティング
ビッグ3、セッティング1
これが採用しているラビュリンス魔法罠の全てです。
ビッグについては今から説明する事も少ないと思います。
発動であらゆるボーナス効果を誘発し、除去、ハンデス、ドロー、展開、リソース確保の全てを担います。
このカードを何回適用出来るかでゲームの大勢が決まります。
ラビュリンス・セッティングに関しては、4枚目のラビュリンス魔法罠であり、ビッグのリソース回復剤です。
長期戦にもつれ込んだ場合に4〜5回目のビッグ発動を可能にします。
追加効果の通常罠セットも強力であり、次元障壁や闇デッキなどの必殺罠へのアクセスが可能です。
神碑、ティアラメンツなどのこちらのデッキリソースを削るデッキに当たった際は特に重宝するカードです。
※ウェルカム・ラビュリンスの不採用
一般的なラビュリンスには2〜3枚採用されているカードですが、自分はこのカードを家具偏重型においては評価していません。
単純に単体では妨害になり得ない事もそうですが、
そもそもこのカードの主な役割は
①白銀を先出ししてビッグを安全に通す
②レディを複数並べてキルスピードを上げる
③循環リソースとしての運用
です。②、③はある程度有利にゲームが運んでいる前提で、負けを勝ちに変えるものではありません。
唯一①は大きな負け筋を潰すプレイですが、家具偏重型においては可能な限り先行1ターン目からビッグを開いて白銀を出力するプレイが基本方針となるため、うららチェックの役割に素ウェルカムは間に合いません。
総じて、うららケアという仕事があるにはあるものの、そんな暇があればいち早く家具を揃えて1ターンでも早くビッグ連打耐性を整えるのが理に叶っている。という評価です。
このため、ウェルカム・ラビュリンスは不採用としました。
3枚。
ビッグに降りかかるうららに加えて、ラビュリンスの環境台頭でサイドデッキにふえてしまった屋敷わらしをケアする役割のカードです。家具で切って使うのが基本的な運用になります。
ビッグにうららわらしを貰わなかった場合のバリューはかなり落ちてしまいますが、何よりの大きな負け筋を潰せる貴重なカードであるため、フル投入しました。
- 能力吸収石
3枚。
先行勝率を大きく担保してくれるカード。
基本的な概要は前項「構築コンセプト」を参照。
- 闇のデッキ破壊ウイルス
神碑へのリーサル・ウェポンとしてメインに用意したカード。
つりおCSグランドファイナルでは神碑の分布やトナメへ上がってくる公算が高いと予想して直前にレシピを差し替えました。
これがあるか無いかで対神碑の戦績はだいぶ左右されると見ています。
実際に当日は3人の神碑使いにメイン戦からウイルスをぶち込み勝利しました。
4.2エクストラデッキ採用カード
- カオス・アンヘル-混沌の双翼-
一番よく使うエクストラです。
白銀かレディとストービーで組みます。盤面の除外処理ができる3500打点であり、ビッグの墓地効果の条件にも該当している点から、盤面解決役とライフゲッターとして活躍します。
壺で飛んで無いと困るので文句なく3枚。
- 魔界特派員デスキャスター
2枚。
アンヘルには名称ターン1が無いのでデスキャスターで使い回す事で更に盤面を取ることができます。
また、ハンデス効果に無効系を貰った白銀を出し直す事で罠再セット効果を使うプレイもよくやります。
- 閃刀姫アザレア
2番目に登板率が高いエクストラ。
役割は盤面処理ですが、アンヘルと違い白銀やレディを消費せずとも家具などの下級だけで組めるため、自分の家具偏重型だと特に重宝します。2枚採用。
- 暗影の闇霊使いダルク&閉ザサレシ世界ノ冥神
2枚ずつの採用。
耐性系モンスターを処理する手段と、その中継。環境には「エクスピュアリィ・ノアール」が鎮座しており、必要な枠だと考えました。
実際に使った試合は少ないものの、存在そのもによる牽制で、盤面に除去を要求できます。
また、ダルクは自身の出した「応戦するG」を素材に巻き込んでマクロコスモス状態を解除する用途、悪魔を盤面から消してセンサー万別を解除する用途でも使用しました。
- No.41泥酔魔獣バグースカ&天霆號アーゼウス
アリアンナ2体を並べるケースは少ないため、ほぼ応戦するG専用エクストラです。
ピュアリィに対しては無類の強さを誇ります。
- ブラック・ローズ・ドラゴン
ソウルやうららとアリアンナや応戦で組みます。
現環境ではあまり警戒されていないので意表をつける可能性もあります。
植物族は入っていません。
4.3サイドデッキ採用カード
- タックルセイダー
今回の構築コンセプトは先行勝率の補強であったため、主に後手で擬似誘発として運用するタックルセイダーはサイドで運用しました。
ピュアリィ、R-ACEに対しては家具とのセット運用でピンポイントな役割を持ち、強力な妨害として機能する反面、ムドラケルドウらと異なり墓地に送られたその時にしか誘発しないので、先行の家具コストとしては持て余します。
よって後手サイドチェンジ用のカードとしました。能力吸収石などと入れ替えます。
一部デッキには先行でも入れます。
- 応戦するG
ピュアリィへのメタカードです。
ラビュリンスにおいては自分に対してもマクロコスモス効果が悪影響を及ぼすため、十全な運用はできませんが、それでも強力です。
先行でも入れるプレイヤーが多いとお聞きしますが、自分はナイチンゲールや白ピュアリィからのアーゼウスゲームを阻止出来ない点を重く見て先行では入れていませんでした。代わりにアーゼウスを阻止し得るタックルセイダーなどを先行でも採用します。
- エフェクト・ヴェーラー
後手用の嵩増し誘発です。シンプルながらいちばん使いやすい点を評価しました。
ピュアリィのストリートに弱い点はタックルセイダーと割り切りです。当たりさえすればピュアリィに対しては無効系誘発がいちばんクリティカルだと見ました。
R-ACEの踏み越え性能を超えるためにも最後まで手札に持っておけるターン1のないこのカードは役割が濃く、アウロもタービュランスもどちらを通しても負けてしまうため、最大値の3枚採用。
- 拮抗勝負
本来ならラビュリンスとは相性の悪いカードです。仮想敵も少なく、そもそもラビュリンスは後手0ターン目にも家具で盤面にカードを置きたいため、よほどの理由が無いと採用したくありません。
今回は神碑の分布が多いと読んだため採用しました。
小技ですが、バトルフェイズのエンドステップにロールバックで拮抗をコピーすると、自分の場が空でも適用されるため、相手の場を0枚にする事も可能です。
実際その0拮抗で一本取りました。
- 闇のデッキ破壊ウイルス
メイン1枚と合わせて2枚目の採用。
トラップトリックを採用していなくとも2枚目の存在は神碑に対して大きな意味を持ちます。
①早い段階で神碑魔法でデッキから消されても次がある
②時計適用前の不完全な状態での闇デッキセットというアグレッシブなプレイを保障してくれる
②は特に重要で、手札からや、レディやアリアンナでの闇デッキセットは処理後破壊の神碑で虎の子の切り札闇デッキを御破算にされる危険性を孕みます。
かと言って時計を適用した後でセットし即時発動可能な状態でプレイする要求値はそこそこに高く、数多のフリーチェーン神碑魔法を掻い潜ってセットするには時計の保険が伴わない事もしばしばです。
そこで2枚目の闇デッキがデッキ内に存在すれば、1枚目の闇デッキは破壊の神碑が無いor発動されない見込みでとりあえずトライしてみるアグレッシブなプレイが可能になるというわけです。
自分はレディの採用が1枚であることもあり、なるべく素引きして警戒されない状態でウイルスを撃ちたい思いもあり、2枚目をサイドに採用しました。
- 次元障壁
ピュアリィ、ティアラメンツ、烙印などに広く有効な必殺罠。
自分は先述の通りレディのセット効果に頼らない構築を目指したため、一応上振れ時に選択肢として用意するサイド1枚採用に止めました。
- スキルドレイン
能力吸収石と似たような運用ですが、こちらは一度開いたらこちらも盤面のモンスター効果を使えるタイミングが来ないため、(家具除く)能力吸収石よりは優先順位が落ちます。
メインに枠を用意したかったものの、当日の分布読みから闇デッキメイン投入を決めたのでこちらはサイド落ち。
5.新弾後の構築について
7/22 新弾AGOVによって、環境は大きな更新を余儀なくされました。
ラビュリンス的にはメインデッキには大きく動きは無いものの、エクストラデッキとサイドデッキ、特にエクストラデッキが大きくアップデートされましたので、最後に少しだけ共有したいと思います。
- S:Pリトルナイト
新時代のデストロイフェニックスガイと目される汎用リンク2です。
エクストラモンスターを混ぜてリンクした際の除外効果、相手の効果にチェーンして盤面を一時除外する効果、何れも強力で、適当なリンクを混ぜるだけでアンヘルめいた後腐れない除去を飛ばせるのは少々常軌を逸しています。
ラビュリンス的にはリンク1を積極的に採用してこの新規を運用する他、先行ストービーが絡んだビッグ展開からはマスカレーナで2除去を構えられます。
しっかり墓地にビッグを置いておくプレイと併せればリブートを受けても耐える可能性すらあり、罠での妨害に依拠していたラビュリンスが強力な前面妨害を獲得した意味は見た目以上のものがあります。
- 厄災の星ティ・フォン
相手がエクストラ展開を行ってさえいれば何にでも乗れて対象を取らないバウンスと戦闘で2面が取れる他、3000以上のモンスター封殺効果まで備わっているかんたんエクシーズです。
白銀の100足りない打点に感謝する日が来るとは思いませんでした。
ティアラメンツなどの大型モンスターでの制圧を狙う展開系は常にこのモンスターに怯えながらマスカレーナリトルナイトなどの妨害を残しておかなければなりません。
ラビュリンスにおいてはほぼ一方的に使う側にまわることになります。家具召喚でアーゼウスを要求できるようになったのはなかなか大きなメリットです。
- 白銀の城の執事アリアス
多くの方が期待されていたラビュリンス新規、アリアスですが、残念ながら自分はまだこのカードを採用した上手な構築を煮詰められていません。
やるとしたら専用構築になると思います。
性質上デッキ内の通常罠比率を上げる事が求められるため、家具ジャック型の亜種のような構築を想像しています。
もし上手い構築を思いついて、それで勝ち上がる事が出来たら、ご共有しようと思います。
現状の型には入れにくいカードです。
6.最後に
今回の記事いかがだったでしょうか。
現場でのプレイングやサイドチェンジの詳細、各対面注意すべき事に関してはあまり書けていませんが、いちデッキビルダーの構築メモに過ぎないということでご容赦ください。
特に知りたいポイントが何かあれば、Twitterなどでご要望いただければできる限り対応するつもりです。
この記事をきっかけに、少しでもラビュリンスやデッキ構築についてモチベーションを刺激する事が出来たならそれ以上はありません。
是非自分にもコメントやTwitterで反応いただけると次の記事の参考になります。
これからも「自分にしか出来ない構築」を目標に研鑽を続けて参りますので、引き続きよろしくお願いします🤲